こんにちは、ヤス@ロコ父さんです。
一言で早期退職・希望退職に応募して退職したと言っても、
「動機(きっかけ)」「次にやりたい事があるかどうか」
については幾つかのパターンがあります。
1.役職定年
2.好きなこと・趣味などに挑戦
3.会社の事業構造改革
1. 役職定年がきっかけのパターン
大企業を中心に「役職定年制度」が普及したのは2010年以降のことですが、
私の周りでは役職定年を迎えた3人に1人は早期退職して行く状況になっていました。
(私の周り = バブル期の大量採用組)
これは経営不振による期間限定の早期退職優遇制度ではなくて、
役職定年制度の導入と同時期に常設制度化された「セカンドキャリア支援制度」を利用しています。
この「常設された早期退職優遇制度」とも言える制度も退職金の特別加算が支給されます。
事業構造改革(=リストラ)に伴う期間限定の早期退職優遇制度の方が
退職金の割り増しが多いのが一般的ですが。
役職定年を迎えた時にどうするか?については、同じ会社の中でも
ビジネスユニット・事業部などの人員年齢構成に大きく依存します。
私の場合ですが、一例を挙げると、
以前在籍したインターネットプロバイダ系の事業部:
- 中高年の比率が低く、50代後半でも居心地が良いのか
- 役職定年になっても残る人が80%以上と多い
直近に在籍した事業部:
- 中高年の比率が高く、50代後半社員への風当たりが強く
- 役職定年になったら2人に1人が早期退職してゆく
という具合に、同じ会社でも職場の雰囲気・年齢構成によって大きく去就が異なっています。
つまり、役職定年となったときの職場の状況によって
「使えないオジサンとして邪魔物みたいな扱いになるのか」
それとも
「経験豊富なアドバイザー役として期待される扱いになるのか」
その後の去就に大きな違いがありました。
大手を中心とした一部の企業は積極的に役職定年制度を導入したのはご存じかと思いますが
1980年~1990年代に日本の経済を牽引したエレクトロニクスや半導体などの製造業において大量採用をしました。
具体的な例を挙げると、
- 1980年代後半にパソコンPC-9800により圧倒的な国内PC市場シェアを誇り、Computer & Communicationというスローガンで飛ぶ鳥を落とす勢いだった某大手電機メーカーは毎年800-1000人の新卒採用をしていた
- ところが2000年代に入ってから日本のエレクトロニクス&半導体業界は競争力を失ってしまい、事業拡大どころか「撤退に次ぐ撤退」「弱くなった者同士で事業合併」という状況が頻発します
- 自然と新卒採用数が激減、撤退や事業合併などで役職ポストも減ります
- これらの大手企業では「50代の社員数がやたらに多い」という歪んだ社内人口分布ができてしまいました(入社した本人達に責任はない)
この結果、
「若い社員がいつまでたってもマネージャーのポストに上がれない」
という事態となってしまい、それを解決するために役職定年制度が導入されました。
同時に組織がフラット化してきたことでマネージャーのポストが減少したことも影響しています。
それで、そういう企業で管理職を15年くらいやった人が55代中盤で役職定年になった時には
「ああ、自分の居場所はこの組織の中にはないな」
「今さら現場の即戦力になれそうもないな」
ということで見切りを付けて早期退職する方も少なくなかったのが現実でした。
■このパターンの良い所
役職定年になるタイミングは数年前から分かる事なので、次のチャレンジに向けた時間的猶予がある
■このパターンの難しい所
管理職でよその企業に50代後半で再就職するのは余程の実力のある人しかいないので、現場仕事に戻らざるをえなくなった時に、自分のキャリアやプライドを上手く畳んで、心機一転で取り組めるか不安要素がある
ロコ父さんがおススメするのは、
50代になったら次の事を認識して、事前に準備することです。
- エンジニアであれば、現場で即戦力となれるスキル、経験、知識を身に付けておく(再就職するまでに)
- 役職定年になる数年前から真剣に考えて準備すると良い
2.「 好きなことをしたい」のパターン
これは自分としては最も羨ましい(うらやましい)パターン。
ただし「やりたい事」=「十分なお金になる仕事」では無いことが多いのが現実です。
この「好きなことをやるパターン」はそもそも私の知人では例が少ないですが、あえてあげてみるとこんな感じです。
■伝統的な製法にこだわった食品を作る
・仕事をしながらも数年前から昔ながらの素材と製法で「梅干し」や「たくあん」を趣味として自家製造してきた
・趣味として始めたが、ご近所や知り合いの飲食店に分けてゆく内に「他にはない味わい」と評判になる
・退職を機に、本物志向の「梅干し」や「たくあん」の販路拡大・通販などにチャレンジしてみたい
■このパターンの良い所
自分の好きなことをしながらセミリタイヤに入れる
■このパターンの難しい所
老後の資金にある程度の目途が付いている人でなければ選択しづらい
まあ、総じてこのパターンの方々はある程度の経済的な余裕がある人が多く、趣味的な事に没頭したい(できる)キャラなので変わり者が多かったりします。(笑)
ロコ父さんがおススメするのは、50代になったら次の事を認識して、事前に準備することです。
- これまで続けて来た趣味がビジネスになりえないのか模索してみる
- 新しい習い事を始めたり、新しい趣味に挑戦してみたり、あるいは介護職など異なる資格取得にチャレンジしてみる
- 趣味や好きなことを幾つか始めてみるべし
※ちなみに私の場合、
「変わり者」とはよく言われるんですが趣味が仕事になりそうにはありません。
「海釣り」 ⇒ いまから漁師? 無理でしょ、海遠いし。。
「ゴルフ」 ⇒ いまからゴルフ場の草むしり? 62-63歳過ぎてからのアルバイトでもいいかな。。
3. 事業構造改革(リストラ)がきっかけのパターン
最後は「経営不振による事業構造改革(リストラ)を契機」に早期退職するパターンです。
私の場合がまさにこれです。ちなみにコロナショックの影響によるリストラではありません、コロナになる以前の問題でした。
内容自体は、いま盛んにニュースで流れてきているように、
- コロナショックにより需要構造が変化して経営不振に陥る
- やむなく事業構造改革(リストラ)に着手
- 早期退職を優遇制度付きで募集開始
と全く同じことです。
■このパターンの良い所
割り増し退職金がもらえるので、当座の資金面の不安が無い
(ただし、会社の体力が残っていれば、の話ですが)
■このパターンの難しい所
一般的に離職するまでの期間が2-3ヶ月と短く、次のチャレンジのための時間的余裕がない
※中には早期退職(or 希望退職)を発表して募集締め切りまで6ヶ月と長い猶予をくれる会社もあるみたいです
ロコ父さんがおススメするのは、早期退職勧奨、つまり肩叩きを受けてしまったら、次の様に考えることです。
- 次どうするか?は退職した後から具体的に動き始める人も多い
- 過剰な焦りは不要、「何とかなる」という気持ちを持つ
- 割り増し退職金が慰謝料みたいなもんだと割り切って気持ちを切り替える
自分自身の場合はどうだったか?
私が実際に経験したしたケースでは「事業部の人員の5-10%(おそらく100人超)を、早期退職優遇制度というアメで募集して、3ヶ月後には固定削減を達成する」という具合に「喫緊の経営課題」って感じでした。(※)
※あくまでも個人の感想です
当然の事ですが、人の削減が最初ではなくてプロダクト・サービス・ビジネス拠点の削減・撤退が最初に決められます。
そうすると、担当しているプロジェクト(プロダクト・サービス)が無くなるとチームも解散となり、自ずからそこの人は社内失業状態になってしまいます。
若い人(例えば45歳以下)は早期退職の対象者にはなりませんし、社内でも別部署からの救いの手が期待できます。
このとき過去に大量採用した人員がダブついている場合、そこの中高年は格好のターゲットとなってしまいます。
出来る事ならば、そんな職場からは中高年になる前に脱出しておきたいものです。
以上、何かのご参考になれば幸いです。
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