こんにちは、ヤス@ロコ父さんです。
これから退職金を手にする方は「xx銀行の退職金特別プラン」が気になっている人もいらっしゃるかと思います。
ですが、いま(2024年)のタイミングで虎の子の退職金でファンドラップを購入すると
「損をする可能性が高い」ので私はおススメしません。
私はこれまで退職金特別プランの運用レポートを節目節目で記事にしてきましたが、
「申し込むタイミングを間違わなければファインドラップや投資信託も選択肢となり得る」
というのがポイントでした。
私が購入した退職金特別プランのファンドラップ
2020年の春に申し込んだ「退職金特別プラン」の内容は以下でした。
- 3ヶ月満期のスーパー円定期預金:50% (300万円)
- ファンドラップ:50%(300万円)
- 合計金額:600万円
- 3ヶ月満期のスーパー円定期の金利:6%~7%
- 退職金であることを証明できる書類の提示が必要
そもそも虎の子の退職金の一部でファンドラップを購入する動機となりうるのは、
- 運用手数料を取られてでも、安定した利回りが期待できる事のみがメリット
と私は考えています。
これを具体的な数値に置き換えて表現すると「利回りが3%くらいで安定して得られれば御の字」ということです。
もっと具体的に表現すると、退職金特別プランでファンドラップに300万円を預けたとすると、
年間で5万円~10万円くらい上がってくれれば期待通り=満足しなければいけない、ということです。
ちなみに、2020年春に退職金特別プランでファンドラップを購入した過去の運用実績ですが
- 1年後で年利換算すると約9%
- 2年後で年利換算すると約3%
- 3年後で年利換算すると約4%
- 4年後で年利換算すると約6%
となっています。
ファンドラップは購入するタイミングが大事
いまファンドラップを購入すると損をする可能性の方が高いので、私はおススメしません。
(キッパリ!)
その理由ですが以下のチャートを見ていただければ判ると思います。
私がファンドラップを購入したタイミング:2020年の春は
「期待リターンの50%しかリターン実績が出ていなかった」
時期だったことがお判りになると思います。
このチャートを見る限り、この4年間でファンドラップを購入してもよいタイミングは2回しかありません。
- 2020年の春~夏
- 2022年の秋~冬
いま現在(2024年夏)は実績リターンが期待リターンを50%以上は上回っている状況で、
明らかに株式などに投資するタイミングではありません。
しかしながら、なぜこんなに(株式の評価額が)大きく上回っているのかと考えると、
- コロナ禍の経済対策として実施した大量の低金利の資金(金余り)
- 円安要因による日本企業業績の過大評価
- AI半導体バブル
この点に集約できるのではないかと考えています。
結局のところ「バブルは繰り返している」のです。
25年前 ⇒ 「ドットコム・バブル」
15年前 ⇒ 「サブプライムローン・バブル」
いま現在 ⇒ 「EVとAIのバブル」
「過剰な成長期待」が行き過ぎると、それはバブルとなり、実力値以上に株価が評価されることになりますが、それはいつか弾けるのです。
本来の株式などの投資リターンは「長期金利+物価上昇分の利回りくらいで満足すべき」もので、
「10年保有して3倍になる株があれば、紙切れになるものもある」
これが現実だと私は考えています。
いま退職金を手にしたらどうするのが最善か?
いま(2024年夏)退職金を手にしたとして、一部を株式投資に回すとしたら、
そして何の作戦もなく証券会社や銀行のアドバイザーから言われるままに投資したとしたら、
「2~3年後に20%の損失が出ていることは覚悟すべき」と私は考えています。
つまり「いま仮に300万円分の株式(有価証券)を購入したとしたら、2-3年後には200万円になっている可能性がそこそこある」ということです。
もしも株式投資に虎の子の退職金の一部をつぎ込むとしたら、以下の行動指針をお勧めします。
- EVやAIなどバブルになっている株式には絶対に手を出さない
- 生活必需品など実生活に密着したプロダクトやサービスを提供している会社に絞り込む
- 業界で3位以内に入っている企業を選ぶ
- 会社四季報を見て、理論株価が実際の株価を大きく上回っている銘柄を選ぶ
- 株主優待で飲食したり動画配信を見たり、という様な生活費の足しになる銘柄を選ぶ
- 株式投資は退職金の3分の1以下にしておく(今の状況であれば5分1以下でよい)
いま退職金の大半は、元本保証の定期預金に入れておくのが得策です。
いつか今のバブルが弾けて「実績リターンが期待リターンを下回るようになったタイミング」で、
また株式・投資信託・ファンドラップを購入すれば良いのです。
自分の場合で恐縮ですが、
・57歳でリストラにより早期退職せざるを得なかったことが想定外
・無職になると同時にコロナ禍になったことも想定外
・コロナ禍の非常事態宣言のため再就職活動が出来なかったことも想定外
と辛いこともありました。
しかし10年単位で見ると、プラスとマイナスが同じくらいあるものです。
ということで、投資運用についても「継続と辛抱は力」でボチボチ行こうと思っています。
以上ご参考になれば幸いです。
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