こんにちは、ヤス@ロコ父さんです。
コロナ禍が終焉したかに見えても「中国経済の減退」「日本国内の不可分所得の減少による消費減退」により、50代の中高年を多く抱えた大手企業が業績不振に陥った場合は、相変わらずリストラによる早期退職・希望退職の募集が発表されています。
そんな報道を聞くたびに、
「あぁ、また自分のような中高年サラリーマンが」
「会社の従業員1個人ではどうにもならないような事情によって」
「早期退職を選択してセカンドキャリアを模索するんだなぁ」
と思いをはせると胸が痛みます。
2020年のこと、リストラによる早期退職募集(割り増し退職金+再就職支援)に応募して、コロナ禍の始まりと伴に無職を経験をしたヤス@ロコ父さんが、
早期退職募集に応募するインセンティブとなる「特別加算金」について最近の状況を分析してみます。
資生堂、早期退職に1477人応募
2024年度に1500人規模の人員削減を推進している「資生堂」ですが、早期退職の特別募集に概ね計画通りの人員が応募したとの発表がありました。
- 東証1部上場、おもに化粧品の製造
- 早期退職募集時期:2024年1月~3月
- 早期退職日:2024年9月末日
- インセンティブ:特別加算退職金 + 再就職支援
- 希望退職人数:1477名
- 特別損失計上額:180億円 (概算)
- 1人あたりの特別加算金:1200万円 (概算)
業績不振になった要因は幾つか考えられます。
「日本国内の消費減退」「TSUBAKIなど量販品事業からの撤退&事業譲渡」「海外からの観光客による高級化粧品の爆買い需要減退」
特別損失として退職金の特別加算金など計180億円を構造改革費として計上したようです。
以前のように中国人が高級化粧品を買ってくれなくなったり、日本国内も物価高騰により高級化粧品が以前ほど売れない、更には量販品の事業を他社に売却したことでドラッグストアでのブランド存在感が消滅したこと、など事業構造の変化の読みを間違ってしまったのでしょうね。
私は偶然ですが、早期退職する前に仕事の関係で横浜イノベーションセンターに数回訪問したことがあります。
私にような社外の人間から見ても、2015年~2019年あたりは明らかにバブってました。
「見た目が良ければコストは2の次」みたいな雰囲気が取引先の私にも伝わってきていました。
私が所属していた会社でも 2005年~2010年あたりは まさにそんな状況になっていて「1万人以上」の人員削減をしていましたので、よくわかります。
資生堂の早期退職募集の場合、退職金の特別加算分は月給 (基本給) の24ヶ月分くらいありそうです。
業績不振の事業に所属している55歳を超えている方は
「この機会に早期退職(会社都合)するのが正解」かと思います。
富士通、3031人が早期退職
- 東証1部上場(言わずと知れた大手電機メーカー)
- 早期退職実施時期:2022年3月
- インセンティブ:特別加算退職金 + 再就職支援
- 希望退職人数:3031名
- 特別損失額:650億円 (概算)
個人的にはこの会社の人は嫌いじゃないです。学生時代の知人も何人か居ました。
ただし「今回の早期退職の特別募集は50代の幹部職員がメインのターゲット」と発表されていますので、再就職を考えられている方は、
- これまでのプライドを捨てて
- 再就職先の中小企業で「現場力」を発揮することが出来るか?
- 何でも屋として「中小企業側のニーズに答える仕事」をする覚悟はあるか?
がセカンドキャリアの成否を左右するかと思います。
しかしコンピュータ関連の最大手企業という事だけあって、
退職金の特別加算分は1人あたり平均で1500万円くらいはありそうですね。
業績不振(と見做されている)事業に所属していた55歳を超えていた方は
「この機会に早期退職(会社都合)するのが正解」
だと(だったと)思います。
大正製薬、645人が早期退職
- 東証1部上場、言わずと知れた大手製薬会社
- 早期退職実施時期:2023年5月~9月
- インセンティブ:特別加算退職金 + 再就職支援
- 希望退職人数:645名
- 特別損失額:60億円 (概算)
特別損失として退職金の特別加算金など計60億円を構造改革費として計上したようです。
退職金の特別加算分は1人当たり平均で 1000万円 くらいありそうです。
業績不振の事業に所属していた55歳を超えていた方は
「この機会に早期退職(会社都合)するのが正解だった」
と思います。
割り増し退職金をもらって元気に過ごす、発想の転換
私自身もそうでしたが
「会社にしがみついても定年まであと数年しかない」
という状況で、仮に24ヶ月の月給相当の特別加算金が出る条件の場合
「失うものは少ない」と思います。
失業給付を貰った後で再就職なりアルバイトで月収10万円~25万円を稼げば、
プラスマイナスゼロどころか自分の頑張り次第ではプラスになる可能性もあります。
こういう「プラスの方向へ発想を転換するのが大事」ではないか?と思います。
人間、誰しもが最後は墓場に行くのです。
リストラを首謀した事業部長なども例外ではありません。
超一流企業と言われるような会社で役職をやっていたとしても「退職すればタダの人」です。
強力なコネでもない限り、再就職や個人事業主になったとしても若い頃の様に現場力で勝負する状況に置かれるのが普通です。
中高年になっても仕事で過度なストレスを受け続けると、急に60歳前後でガンで死んだりします。実際に若干名ですが、初期退職する前の会社ではそんな方々を間近で見てきました。
人の2倍の給料を稼いでいても60歳半ばで棺桶に入ったのでは割に合いません。
お金はあの世には持って行けないのです。
割り増し退職金を貰えるし、60歳で企業型DC(確定拠出年金)も受け取り可能になります。
「子供が自立して」「住宅ローンも無くなった」こんな状況(=幸運な状況)であれば、なおさらの事です。
この辺で発想を転換して
もう「生涯収入を最大化しなければ」宗教からは脱会して、
「いかに健康で楽しくやれるか」宗教で行くのも全然アリだと思います。
これは自分自身にも言い聞かせています。
人間は「幸せなポイントはすぐに忘れて」「不幸せなポイントばかり気にする」困った動物です。
60歳から学び直しのために大学に行く人もいるくらいですから、
半年や1年くらいは「自分探し」をしてみるのも良い経験になるかも知れません。
以上ご参考になれば幸いです。