こんにちは、ヤス@ロコ父さんです。
さて今回は「早期退職後の確定拠出型年金(DC)からiDeCoへの移換」について、
自分の失敗談も交えながらご紹介したいと思います。
確定拠出型年金(企業型DC)をやってくれている会社を早期退職すると
今まで積み立ててきた確定拠出年金(企業型DC)はどうなるのでしょうか?
退職前の人事総務からの説明で理解されていることと思いますが、
念のためポイントをおさらいしましょう。
■ 60歳までは運用を継続しなければならず途中引き出しはできない
■ 運用を続けるために年金資産を持ち運ぶ
ここでは「早期退職した後、まずは無職の状態になる」という前提に基づいて、
持ち運ぶ元:企業型DC
持ち運ぶ先:個人型DC(iDeCo)
という前提で話を進めます。
なお、再就職が早期に決まった場合であっても、
再就職先に企業型DC制度がない場合は、iDeCoのままで60歳までは運用継続することになります。
早期退職後、どこの金融機関のiDeCoにするか?
先ずは「どこの金融機関のiDeCoに移換するか」検討しましょう。
ポイント:
- 管理手数料の安いところに移換する
- 給与所得が無くなった時点で減税効果が無くなっているため毎月の積み立はしない
- 運用指図者となって60歳まで運用のみ継続する
Tips:
もしも無職の状態でも「毎月の積み立て」をしたいのであれば、iDeCoではなくNISAの方がおすすめです。
iDeCo加入時・運用中の手数料の最安はこんな感じです。
- 加入手数料(初回のみ):2,829円
- 口座管理手数料(月額):66円(積み立てしない場合)、171円(積み立てする場合)
加入手数料はどこもほぼ同じですので、毎月の口座管理手数料が安いところを選ぶとよいでしょう。
一例:
「iDeCoの運営管理手数料:0円」という表示をよく見かけますが、
これは上記の証券会社や銀行の運営管理手数料が0円ということであって、
どの証券会社・銀行においても、
- 加入時&移換時の手数料(国民年金基金連合会の手数料:2,829円)
- 事務委託先金融機関の設定する手数料(例えば楽天証券の場合、信託銀行の手数料:月額66円)
が別途かかります。
総額が0円という訳ではありませんので注意しましょう。
Tips:
所定(通常 6ヶ月間)の期限までにDCの移換手続きが完了しなかった場合は、国民年金基金連合会へ自動移換されます。
DC資産が自動的に売却&現金化され、自動「移換」時にも所定の手数料が引かれます。
退職するまでの確定拠出型年金の運用状況
退職までの確定拠出型年金(企業型DC)の運用方針についてですが、私の場合は
- 退職前はバランス型
- 退職後に移換する際に定期預金
にしています。
元本保証の商品が過半数を占めていますが、バランス型は先進国・新興国の「株式」「債権」の比率もそれなりにあるパターンだと思います。
このパターンの場合、実際に過去10年間のDCの運用実績は平均して年利3%-5%くらいを達成していたのではないでしょうか?
銀行の定期預金に預けると年利0.2%が関の山ですから20倍とはかなり魅力的な話です。
ところが2020年の3月頃にはコロナショックで暴落したことは記憶に新しいと思います。
確定拠出年金の構成商品の中でもリスク許容度が高い商品群が大幅下落して、
退職する迄の10年間の運用益がすべて吹っ飛んでマイナスになっていました。
これについては後ほど詳しく解説します。
「自己責任」と言ってしまえばそれまでですが、DCによる退職積立金はここ10年くらいの歴史しかなく、概ね右肩上がりのトレンドの中で運用してきたので油断しても仕方ない面はあります。
iDeCoへの「移換」手続きタイミングが超重要だった件
ここからは油断した自分の失敗談です。
離職してから2週間くらい経過して、雇用保険・健康保険・国民年金などの手続きが一段落したため、
「そろそろ△△△銀行にiDeCoへの移換申込書を送らなければ」
となって、確定拠出年金(企業型DC)の運用状況をネットで確認してみました。
するとビックリ!!
なんとマイナス▲▲万円とかという数字が目に飛び込んできました。
(◎_◎;)
コロナショックによる暴落です。。
まあ普通に考えるとこうなりますよね。。
で、最終的には△△△銀行へのiDeCoに移換する手続きは、自分の申請ミスで結局1ヶ月半くらい遅れてしまいました。
それでも「6ヶ月以内にDCの移換手続きを終わらせる」というデッドエンドまではまだまだ余裕がありました。
ここで再び確定拠出年金(DC)の運用状況をネットで確認してみました。
すると既に「移換のためにキャッシュに変換」されているような表示になっているではありませんか?!
実は、自分は勝手に
「これまで購入してきた商品群を右から左へ移管するんだ」
と思い込んでいましたが、
「キャッシュへの移換」
だと言うことにようやく気づいたのです。
しかし幸いにも運用益はマイナス▲万円と大幅に損失が少なくなっていました。
(^。^;) ホッ
もしもスムーズにキャッシュへの移換手続きが進んでいたら、
間違いなく「マイナス▲▲万円という損失が確定」していたものと思われます。
*50万円近い額! (°▽°)
今でも思い返すと背筋が寒くなります。。
企業型DCからiDeCoへ移管する方へのアドバイス
「移管」なのか「移換」なのかハッキリしないのがイカン!
ってオヤジギャグを飛ばしている場合ではありませんが(笑)、
60歳で一括受け取り予定の「虎の子」が、あわや大きく目減りする惨事に見舞われるところでした。
まさにコロナショック恐るべし!
偶然にも手続きが2ヶ月近く遅れたことが幸いして、何とか数万円の損失で抑えることができましたが、まさに首の皮一枚でした。
最後に私のような失敗をしないために、
近々に早期退職を予定されている方々へのアドバイス:
- DCの運用損益がプラスであれば、すぐにでも元本保証型にスイッチングする
- 退職後にiDeCoへの移換を申し込む
私の場合はコロナショックによりDCの運用損益がマイナスだったので、
「退職後の5ヶ月間(移換手続きに1ヶ月かかるので5ヶ月が期限となる)を使って
運用損益をこまめにチェックし、ココだ!と思った時に全て元本保証型にスイッチングする。
それから△△△銀行へiDeCo移換の申し込みをする」
という作戦にすべきでした。もう後の祭りですが。。
これから早期退職を選択される方のご参考になれば幸いです。