こんにちは、ヤス@ロコ父さんです。
今日では企業側が早期退職/希望退職を募集する際のインセンティブとして
「退職金の割り増し」+「再就職支援制度」が使われることが一般的になりました。
私の場合も例に漏れず、
「R社、M社、A社の3社から自分で選択して、1年間は再就職支援を受けることができる」
サービスを利用させて頂きました。
参照先:海外派遣リストラからの生還日記
これについては私の場合ですが、
早期退職/希望退職の募集開始から締め切りまで、
わずか1ヶ月半という非常に短い期間しか与えられなかった、
という事情もあり、今でも「当然の権利」くらいに思っています(笑)。
さて今回は、その「再就職支援」を色々使ってみた個人的な感想を書いてみます。
早期退職の優遇制度:「再就職支援」施策の根源的問題
実際に早期退職して、民間の再就職支援会社に何度か通うようになると、
訪問する側の50代後半~60代前半の中高年は、
- 「これからどうしたらいいんだろう?」と不安な気持ちで訪問している
- 自分のキャリア・志向・性格なども加味した上で、何か有益なヒントやアドバイスが欲しい
と思っている一方で、
- 相談に来る再就職希望者(中高年)を心底からお客様とは思っていない
- スポンサー企業からお金をもらっているので、そっちを向いて仕事をしている
と、個人的にはボタンの掛け違いを感じました。
同じ様に感じられた方も少なくないのかな?と思っています。
(結果的に、相談に行くオフィスとカウンセラーさんを2回変更しました、ゴメンナサイ)
なぜこんなボタンの掛け違いが発生するのでしょうか?
私は、根源的な問題点はコレだと思っています。
「民間の中高年向け再就職支援会社にお金を払っているスポンサー」と「そこに相談に行って悩んでいる中高年の再就職希望者」とが「分断」してしまっている。
つまり、両者の利害が一致していないのです。
そりゃそうなのかも知れません。
スポンサー(つまり勤務していた企業)からすれば、
「再就職支援」という施策は「早期退職に応募してもらうためのインセンティブ」
(つまりリストラ施策に食いつかせるためのエサ)
としてしか見ていないので、
「早期退職してもらった後の事には関心はないんだ」
と私は感じました。
退職後はもうその企業の従業員ではないので
「後はよしなに」が本音なのかも知れません。
過度に「再就職支援会社」に期待し過ぎない
同時に早期退職した仲間の中で「いち早く」再就職に成功した人が1人だけいました。
彼の再就職先が決まった直後(今から2-3か月前)に飯を食べながら情報交換していると、
「実は、リストラ施策と早期退職の特別優遇制度がセットで発表される2-3ヶ月前から転職活動を始めていた」
そうです。
でも、そんな先見の明のある彼でも、再就職するまでには実質的に半年以上かかっています。
その時の彼の言葉、
「民間の再就職支援会社については、精神安定剤みたいなものと考えた方がいいよ」
が印象的でした。
この言葉を、私は2-3ヶ月経ってから実感することになりました。
どうやら私は民間の再就職支援会社に期待し過ぎていたみたいでした。
と言うかですね、
「求人案件のお膳立てを大部分やってくれるものかと勘違いしていた」
というのが正確なところかも知れません。
どうすれば「再就職支援会社を有効活用」できるか?
先ずは「相性の良いカウンセラーに巡り合うこと」が大事です。
私の場合で恐縮ですが、R社の最終就職支援会社のオフィスを3ヶ所も経験しました。
なぜ3ヶ所も変わったのか?の理由は以下の通りです。
■都心のオフィス(1ヶ所目)
無職になってから最初の5ヶ月間は主に求人活動の実績を作るために再就職の現実を色々を聞いていました。
付いたカウンセラーさんは、人柄は良かったのですが、ITの事なんて全く分かっていない人でした。
従って「私がどういう仕事をしたがっているのか」も全く理解できていない様子でした。
都心にあるオフィスで交通費も移動時間もかかっていましたし、
都心のオフィスの方がカウンセラーの質や求人案件の豊富さに優れているだろう、
と期待していたのですがこれは完全に私の勘違いでした。
無職生活が5ヶ月目に差し掛かる頃に再就職活動に本腰を入れ始めたのですが、
自分が得意なITインフラ系のスキル・経験・知識を生かしたいと思って
「話が分かるエンジニア経験のあるカウンセラー」
がいる郊外のオフィスに変更をお願いしました。
■郊外のオフィス(2ヶ所目)
2ヶ所目の場所は交通費も安上がりで移動時間も(都心に比べると)半減しました。
カウンセラーさんも若い頃には情報システムサービスを最前線でやられていた方ということで、期待値は上昇しました。
ですが、残念ながらキャラ的な相性が良くありませんでした。
こればかりは仕方ありません。私が最も忌み嫌う「典型的な昭和の管理職」タイプ。(私が2回も転職したのはこれが原因です)
インターネット時代のITを現場では経験していない方だったので話が合いません。
そのため、初回の30分の面談で「同じくらい近場の郊外のオフィス」に変更をお願いしました。
■郊外のオフィス(3ヶ所目)
IT技術のことなんか分からなくていいから、キャラが合いそうな人、を紹介して頂きました。
ようやく前向きに話が出来るカウンセラーに巡り合えました。「ご縁が大事」という事ですね。
相性的には違和感のないカウンセラーさんと3~4回くらい面談している内に、自分から案件を探し始めた矢先、
偶然にも「再就職支援会社のデータベースからご縁を感じる求人」を自分で見付けてしまい、
結局カウンセラーさんに応募する支援をして頂き、面接へと進むことができて、再就職が決まったのです。
ポイント:
- 再就職支援のカウンセラーさんと合わない場合は、オフィスやカウンセラーの変更を検討
- 相性の良いカウンセラーさんとの「ご縁」を重視
- 先方が積極的に紹介してくる案件は、不動産業界で言う売れ残り物件、の可能性もあるので注意
- 自分で再就職支援会社のデータベースから案件を探してくる努力も大事
60歳が見えるようになった頃にやっておくべきこと
再就職支援は、早期退職のリカバリー策みたいなものだと、私は思っています。
中高年となる ⇒ 所属する事業部が赤字連発でリストラ ⇒ 早期退職募集 ⇒ 部署ごと無くなる場合は退職せざるを得ない
再就職してもフィットしない人が2割くらいはいるそうで、1年~2年で辞めるそうです。
色々な不確定要素というかリスクがあるということでしょう。
それに備えるためには、60歳が視界に入ったら
- 会社の中での自分のポジションを客観的かつ冷静に捉える
- 所属しているビジネスユニットの将来性を客観的に測る
- 斜陽ビジネスに属している場合は、定年まで居られないかも?という危機感を持つ
- 同じ境遇の仲間を作り、積極的に情報交換や意見交換をする
- 「副業」や「お金になりそうな趣味を育てる」など備えを進めておく
などを意識して、
「会社にしがみつかない生き方はできる見込みはあるか?」
※特技、専門性、資格、特別なコネクション
「会社内で具体的な生き残り戦略が描けるか?」
※当面はリストラが行われそうにない部署に異動できるか?
という事を真剣に考えても良かったのかも知れません。(私の場合)
いつリストラに会ってもいい様に、具体的な準備や行動をしておくことが大事
といま振り返ってみると思います。
私が出来たことと言えば
「住宅ローンを退職する前に完済しておく」
が関の山だったので反省の余地はありますね。💦💦
以上、何かのご参考になれば幸いです。